あれ、出産したのに、お腹が元にもどらない。
このお腹はずっとこのまま?
産後しばらくしてもお腹が出たままだと焦ってしまいますよね。
でも、産後のお腹ぽっこり内臓下垂は正しく改善していけば、徐々に元に戻るようにすることができます。
産後の内臓下垂の原因と改善方法をみていきましょう。
目次
産後に内臓下垂になるのはコレが原因だった!
産後、お腹がぽっこりになってしまうのは、「骨盤底筋」のゆるみが原因です。
骨盤底筋とは子宮や膀胱などの内臓を支える、骨盤の底にあるハンモックのような形をした筋肉のことです。
妊婦さんは出産をする時に赤ちゃんを外に出さないといけないため、骨盤を緩めるホルモン(リラキシン)が分泌され、関節や靭帯を緩め、骨盤を開きやすくするようになっています。
骨盤は3つの骨を結合してできていて、その3つの骨を繋いでいる靭帯を緩め、出産できるように準備しているんです。
骨盤が緩んでくると骨盤の底にある骨盤底筋も伸びやすくなってしまうので内臓が下がりやすくなり、内臓下垂になりやすくなります。
また、現代人は骨盤底筋が弱くなっている傾向があります。昔は和式トイレや畳に座る生活をすることで自然と骨盤底筋に力を入れることが多かったですが、現代ではイスに座ることが主になって骨盤底筋を使うことが少なくなっているためと言われています。
ですから、現代人が妊娠、出産すると昔より骨盤底筋が伸びてしまい、産後に内臓下垂になりやすいと言えそうです。
骨盤底筋が伸びて内臓下垂になってしまうと・・・
本来、出産をするため自然と骨盤が広がってきますから、産後にだって自然に骨盤は閉じるようにできています。
ですが、産後、猫背など姿勢が悪かったり、無理な姿勢をすると骨盤が閉まりにくくなってしまいます。
さらに、トイレが近くなってしまったり、尿漏れがするなどの症状が現れたりします。
また、血行不良になり、生理痛や腰痛など不調になる可能性もあります。
血行不良になるとホルモンバランスが崩れ、子宮筋腫などの婦人病になってしまったり、内臓下垂が悪化すると子宮脱になってしまったりすることもあるので、気を付ける必要があります。
産後のぽっこりお腹内臓下垂の改善方法は?
では、産後のぽっこりお腹内臓下垂はどのように改善していけばいいのでしょう?
産後すぐ
まず、出産直後ですが、横になっていることが大切です。
そうすることによって、自然に骨盤は閉まっていきます。
立ったり座ったりすると内臓が下がってきてしまいます。
また、無理な姿勢になったり、偏った座り方をしてもいけません。座り方は正座がいいようです。
骨盤がねじれないように、階段も使わないようにします。
産後の養生は1カ月を目安にするといいです。
産後1週間が過ぎたら
産後1週間が過ぎたら、寝ているときや、授乳中などにできる膣、骨盤底筋を引き締める運動をしてみましょう。
ケーゲル体操というトレーニングが内臓下垂を改善するのに効果的です。
道具などは使わないので、自宅などでいつでもできます。
骨盤底筋を締める前に
内臓下垂解消するため骨盤底筋を締めていく前に、内臓の位置を正しい場所に戻してあげましょう。
内臓の位置を正しい場所に戻すには、仰向けに寝転がり、お尻の下に枕や座布団などを入れ、お尻の位置を高くします。
太ももの下にも支えとなるようなクッションなどあるとリラックスできます。
そのままの状態で5分くらい横になります。時間があれば30分くらい横になっててもいいです。
リラックスして力を抜くと内臓も動きやすくなります。
この姿勢をした後、骨盤底筋を締める運動をします。
どこが骨盤底筋なの?
ところで、どこが骨盤底筋なの?と思われるかもしれません。
骨盤底筋を見つける方法があります。
トイレに行き、排尿の途中でオシッコを止めてみます。この際に止めるのに使っている筋肉が骨盤底筋です。
骨盤底筋の収縮をさせることによって、オシッコを止めているんですね。
また、自転車に乗った時にサドルが当たる部分を思い出してみて下さい。当たる部分にあるのが骨盤底筋です。
正しい位置が確認できたら、産後の内臓下垂改善に良いケーゲル体操をしましょう!
ケーゲル体操の仕方
- 仰向けになり、両ひざを肩幅に開いて立てます。
- 肛門と尿道を締めて(骨盤底筋を締めて)、体の中に引き上げるように力を入れた状態で5秒ほどキープします。
- その後、息を吸いながら骨盤底筋をリラックスさせます。
これを3~10回くらい繰り返します。
締めると同時に腰を上にぐっと上げる動作を加えるのもよいです。
できるだけゆったりとした深呼吸をしながら行うと効果的です。
激しい運動ではないので、産後でもできます。
この運動は寝ているときだけではなく、立っている時に行うのも効果的です。
ケーゲル体操は続けるのが大事です。
10週ほど続けて行いましょう。
妊娠中も内臓下垂を改善する骨盤底筋の運動が大事!
産後だけでなく、妊娠中も骨盤底筋の運動は大事です。徐々に重くなっていく子宮を支えなくてはいけないからです。
骨盤底筋が弱くなると内臓下垂や、血行不良になりやすくなります。
妊娠中も骨盤底筋を鍛えることによって、お産もスムーズにすることができます。
妊娠中もケーゲル体操が役に立ちます。
他にも骨盤底筋を鍛える運動があります。
しゃがみこみエクササイズ
- 両ひざをM字になるように開いてしゃがみこみ、両手を正面で合わせます。その時ひじはひざの内側に当てるようにします。
- 手を合わせたまま、ゆっくり下げて、両ひじでひざを押して開きます。
- そのまま肛門を締めるように力を入れます。
- ゆっくり息を吐きながら、肛門を緩めます。
5回くらい繰り返します。
産後の尿漏れを防いでくれます。
産後1~6カ月くらいたったら
妊娠の月数が進み、お腹が大きくなるにつれて妊娠前のように動けなくなるため、筋肉のバランスが崩れたり、筋肉が弱まったりするために内臓が下垂してしまいます。
改善するには腹筋エクササイズが効果的ですが、腹筋などの運動は産後1~6カ月してから、体調を見ながら行うようにしましょう。
1カ月検診が終わって、お母さんの体にも異常がなければ、腹筋エクササイズを始めるといいでしょう。
しかし、産後の回復には個人差があるので、あまり無理しないようにして下さいね。
息を吐くだけエクササイズ
- 仰向けになり、ひざを立てます。
- 息を思いっきりフーッと吐き切ります。
お腹を横から引き締めるイメージで行います。
また、腹式呼吸だけでもストレッチになり、リラックス効果もあります。寝る前にするのがおすすめです。
腹式呼吸の正しいやり方は、
- 楽な姿勢になり、目を閉じます。
- 息をゆっくり時間をかけて吐きます。
- 全部吐ききったら、お腹に意識を集中し、お腹を膨らませながら、鼻から息を吸い込みます。
- 再びお腹を凹ませながら口からゆっくり息を吐きます。吸うときの2倍くらいの時間をかけて吐くようにします。
おへそを見るエクササイズ
- 仰向けになります。
- おへそを見る感じで上半身をゆっくり起こします。
- その姿勢を5秒キープします。
腹筋エクササイズと同時に、バランスのよい食事も内臓下垂改善には大切です。
産後の内臓下垂解消のまとめ
いかがでしたでしょうか。
産後にお腹がポコッとして、内臓下垂になっているのは理由がありました。
骨盤底筋の緩み、筋肉の低下が原因でした。
生まれた直後は安静にし、1週間くらいしたら、ケーゲル体操などゆっくりとストレッチをするといいです。
産後1~6カ月たったら、体調を見ながら腹筋運動をするといいでしょう。
育児や家事などで忙しい時期ですので、無理をせず、できる範囲でストレッチをしていきましょう!
こちらの記事もご覧ください。⇒1ポーズ30秒のヨガで内臓下垂を改善しましょう!
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